戯言がいっぱい。

めもちょー

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わあお

パソコンがぶっ壊れたぞおー

作りかけのゲームとかその他諸々が粉々だぁ楽しいなあー


…はぁ。


しばらくpspを活躍させるとしますか。
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テーマ:日記 - ジャンル:その他

  1. 2009年10月13日 22:57 |
  2. 戯言
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やぷー

なーがすー

物語の都合上どうしても詩を書かなければいかんかったんで
できるだけ変に見えないようにがんばってみてみた。

失敗気味。
  1. 2009年10月01日 00:20 |
  2. 戯言
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Successor Of Dragon  その59

しゃぶしゃぶうんめぇ
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 俺は気分を悪くしながら考えた。やはりここはレヴァノイア領内のような気がする。俺自身の居所を探られないために、俺の意識の壁を一時的に狭めているため、周りの魔法使いどもを探れない。レジーの魔力でも探り当てれば、ここの位置が分かりそうなものだが、相手の魔力を探るということは、こちらも相手に探られるということだ。今どこのだれかも分からぬ奴らに易々と俺の居場所を告知するぐらいなら、大人しくしている方が幾分かましだろう。

 動くに動けない、強制的に無駄な時間を与えられて、俺は無理やりにでも残してきた組合のことを考えさせられる羽目となった。ファルマの怪我はおそらくオルカによって、少し跡は残るかもしれないが大した時間もかからずに回復するだろう。俺が非常事態に組合を留守にすることはこれが初めてとなる。そしてファルマに副組合長らしい仕事をさせることも、これが初めてだ。組合長不在時の、組合長代理。闘いに関しての度胸はあるのに、大勢の長という責任を持つとなると極端に臆病になる奴のことが心配でないかといえば嘘にはなる。だが周りの奴らが上手く補佐しておいてくれるだろう。ファルマの組合内における信頼度は、普段様々な組合員に接している分、俺よりも数段上なのだ。本当は、責任にさえ気圧されなければ、よっぽど俺よりもファルマの方が組合長に向いている。……魔法使いとしての腕を、除いてしまえば。

 そしてビビ。あいつの行動は予想できない。やるべきことは見極めているだろうが、それをするためにどういった行動を取るのかが分からない。だが何故か俺は奴に対して、奴のすることに対して微塵の不安も抱いていない気がする。ビビを信頼しているのだろうか? まさか。俺は自身に沸いて出た馬鹿な考えに辟易し、それを揉み消した。それにしても、両軍が衝突するまでに必ず戻ると約束してしまったが、その約束を果たすことができるのだろうか。クロウが帰りの転移魔法まで容易してくれるようなお人好しではないことは重々承知している。仮に、成し難く、そして成さねばならないことだが、アルフェイリアから蛇を削り取ることを引き受けてもらえたとして、どうやって組合の本拠地へ戻る? 黒龍も奪われた。今にして思えば、クロウの狙いはそれだったのかもしれない。しかしだとしたら何故か? 俺が帰る術を無くして難儀することが、奴にとって……それが奴の暇を潰せるような、特別に面白いことであるとは到底思えない。奴と約千年感の付き合いがある俺の経験が、違うと言っている。奴はそんな地味な趣味は持ち合わせていないはずだ。

 そう考えている間にも、俺は自身の魔法に頼らない方法で警戒をしていた。毎度思い知らされることではるが、魔法に頼れないということの、何と心細いことか。つくづく、魔法使いから魔法を奪ってしまえばただの屑でしかないのだと実感させられる。俺にはアルフェイリア程の視力も聴覚も、ビビ程の勘も、ヘルゼ程の狡賢さもない。俺の五感が俺に与えてくれる情報など、魔法、特に意識の壁が齎してくれる情報に比べると霞のようなものでしかない。不安は拭えない。


「!?」

 何かが俺の頭をずきりと痛ませた。俺に接触を試みようとして、俺の第三の防御壁に拒まれたようだ。俺は瞬時に理解した。流石は、クロウが太鼓判を押した魔法使いだけのことはある。俺の懸命な幻影魔法を軽々と打ち破り、恐らくは俺が誰だか分かった上で、しかも俺に向かってどうどうと話かけようとしているとは。

 衣擦れの音が聞こえる。恐らくは今俺に接触を試みた者と同一人物。そして、この部屋の主だろう。この扉の封印に、音は含まれていなかったようだ。来る。

 そいつは何事もなかったかのように、まるで扉の防御壁など無いかのようにするりと、しかも贅沢にも手を使わずに扉を開けた。そして開口一番に俺を睨みつけて言った。


「少しは礼儀を知るがよい、招かれざる客め」

 恐らく、俺の予想は当たっているのだろう。

 こいつは、レヴァノイア王国国王代理、ディア・エストビア・ヴィダ・セイレーン。歴代のレヴァノイアの王者の中でも最強とされる噂と、父殺しなどと穏やかではない噂を聞く、今の俺のレジーと並ぶ敵の首領そのもの。

 そして……、ル・ルヴァオールを混乱に陥れた、大量の空間転移と、隕石落としという、反則的な時空魔法の使い手。

 既に俺の中では、クロウと同格の”化け物”だ。

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  1. 2009年10月01日 00:19 |
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Successor Of Dragon  その58

いやーん詩はずかすぃーん
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 俺は眩しさに思わず一度開けた目を再度瞑ることとなった。白い。そこそこ広い清楚な部屋、と簡潔に済ませてしまうことのできない、何か腑に落ちない、違和感のある部屋についた。俺は辺りを見回して違和感の正体を突き止めた。ここには生活観がまるでないのだ。ベッドもある、本棚もある、机も椅子もある。しかし、やはりここはおよそ人の住んでいる部屋には思われない。椅子やベッド、そして本棚に、誰かが日常に使っているという痕跡がないのだ。それらにはまるで、今設置したばかりのような真新しさがあった。不気味だ。

 だが、確実に人が住んでいると確認できる証拠がある。まず感づいたのは、木製の扉。これには魔法による鍵がかかっている。それも用心深いことに、相当強力な。俺の部屋でさえ、ここまで強力な防壁は張っていない。単に用心深いだけではないだろう。これだけでも、この部屋の主が相当の腕の魔法使いであることが分かる。

 そしてもうひとつは、目の前に設置されている机の上に置き去りにされている、書きかけの紙だった。芸術の心が皆無な俺でも、それが詩であることは分かった。

 それにはこう書いてあった。

『椀に注がぬ 煮えた茶釜を
足らぬ 足らぬと急いては焦がす

咎人 それを嘆きて叫ぶ

”分からないのだ
分からないのだ”』


『嘗て偉人ここに有り
ここに人無きを嘆く

我今ここに有り
ここに人有るを嘆く』


『母なる川 大地を二つに分かち
黙して我らを見る
その愚かさを如何せん

父なる山……』


 三つ目はどうやら途中らしく、中途半端なところで終わっていた。
俺には、この詩の良し悪しは分からないし、この詩の意図することも良く分からない。一つ目の詩の咎人が何を指しているかなぞ、考えるだけ無駄というものだろう。三つ目の詩は今戦争を始めようとしているル・ルヴァオールとレヴァノイアのことを述べているのだろうか。

 ただ、二つ目の詩だけは分かるような気がした。俺は無意識のうちに二つ目の詩を眺めていた。統治者、いや、ありとあらゆる者が求めているものは金でも魔力でも武器でもない、求めているものはただ一つ、人。何を成すにも、すべて人である。どのような兵法の書でも、どのような帝王学の書でも、所詮は人について述べているに過ぎない。そして……いや、何を悠長に歌論をくだくだと語っているんだ、俺は。今するべきことは、そんなつまらぬことではない。俺の芸術なんぞ、魔法陣だけで充分だ。

 とりあえず、俺に今できることといったら、この部屋で待機することぐらいのものだ。吉か凶か今留守にしているこの部屋の主を待っていることしか、できそうにない。

 俺は次に本棚に目をやった。魔道大全が全巻揃っている他には、目ぼしい物は見当たらなかった。それにしても、やはり不自然だ。どの本にも、読まれている跡はなさそうだった。少なくとも何回も反芻してはいまい。この部屋の主がアルフェイリアの容態を治せるような強力な魔法使いであると分かっているぶん、余計不気味に思える。それにこれでは何十回も何百回も魔道大全を読み込んでいる俺が、馬鹿みたいではないか。

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  1. 2009年10月01日 00:09 |
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Successor Of Dragon  その57

ばいばーい
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「……分かった。だが、あんたはそれを手に入れてどうするつもりだ? 龍なんて呼ぶ必要無いだろうが」

「いやー、俺様もお年頃だからー、ちょっと着飾って見ようかと思ってさー」

 相変わらず、ふざけた野郎だ。上手く誤魔化されてしまった。だが、こいつのおふざけに付き合っていては実が持たない。今俺が考えるべき問題は、代わりにあの蛇を取り除いてくれる魔法使いが誰だか想像し、それに備えて対処することだ。そいつが誰なのか分かって、そこに移動したとしても、素直にはい、治してあげますよと引き受けてくれるとは限らない。いやむしろ、その可能性は極端に薄いと見ていいだろう。交換条件として提示してやれるものが用意できそうも無い上に、そう……俺の悪い予感が当たっていれば、その得体の知れぬ魔法使いはアルフェイリアの容態が回復してしまっては困る立場の者だろう。そしてこの場合の予感は……考えれば考えるほど、眩暈がしそうであるが……当たっていそうだ。

 それにしても、クロウが何故このような回りくどい方法を取らせるのか、俺には少し分かる気がする。あのように一体化してしまった後のアルフェイリアから無理やり蛇を分離させるには、いくらクロウといえども、相当に難儀する作業であるのだろう。少なくとも、先ほど俺を突き飛ばした衝撃魔法の様に、ぼーっと何も考えずできるものではあるまい。奴はもう、気合を入れて、意志をこめて魔法を使うことが相当困難になっているのではあるまいか。永い年月は、伝承通り、奴から感情の激しい起伏を奪い取っているのだろう。魔法とは意志の具現化である。意志の激しさもまた、魔力の多寡と同様に魔法の強弱に強く影響する。それならば、まだ空間転移の魔法の方が、何も考えずにぼーっと放てる軽い部類の楽な魔法であるのだろう。まったく、俺には想像もつかないハイレベルなお話なこった。


「じゃ、さっさとやるかなー。あーあ面倒くさ。動くなよーっと」

 火口を挟む形で、クロウの対岸に降り立った俺に分かりやすく鬱陶しそうに指示をした。


「俺には時間がない。それは望むところだ」

 言いながら俺は準備を進めた。自身に幻影魔法を、そう簡単には他の魔法使いどもに俺の存在を悟られないように念入りにかけた。俺の想像が正しければ、俺は、先ほどかわいい弟がしてやってくれたのと同じように、敵地の真っ只中へ飛び込むことになるだろう。当たり前の処置だった。今の俺にはなけなしの魔力だが、必要投資というやつだ。


「ばいばーい」

 クロウの嬉しくない見送り声を聞いて、俺は目をつぶった。身体が浮き上がり、中に放り出されるような感覚。何度か体験してきたことがあるが、空間転移の魔法は俺にとっていい思い出のある魔法ではない。今の今まで、俺が転移するときは決まって俺自身の魔法であり、使用後は疲労感による周りへの警戒と恐怖が常に付きまとっていたからだ。空間転移の魔法を選択肢に入れる時は、大抵は……というよりクロウでもない限り、決まってそれが最終手段となる。勿論レジーの奴も、考えに考え抜いた結果の選択であったのだろう。

 目を開ければ酔うほどに、さまざまな風景が周りを廻っているのだろう。様々な人物の意識の壁を感じては消えることを繰り返していて、俺の気分は最悪だ。

 そんな気持ち悪さと闘っているうちに、どうやら目的地へ着いたようだ。俺はゆっくりと目を開けた。

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  1. 2009年10月01日 00:06 |
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Successor Of Dragon  その56

主人公いじめが流行りです。お前の魔力ねーから!
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「そのことでお前に頼みがあってきた」

「んー。俺様面倒くさいことは面倒だから嫌ー。お前からの頼みって珍しい分うざそっ」

 やはり断られたか。だが、引き下がる訳にはいかない。俺はクロウを睨み続けた。俺の性分なら、奴も良く知ってるはず。


「アルフェイリアの容態を治してほしい」

「ううっわ。何それ。やだやだ。大体ね、俺様それで何を得すんの? いくら俺様が心根の優しい人だからってそう利用しないでよぉー」

「……頼む」

「……あれー? しつこくね? 大体、お前そういう性格してたっけ? 俺の記憶違い? なんか気持ち悪いんだけどー」

 それはそうだろう。他人の干渉をただでさえ嫌う俺にとって、そしてその俺の性分をよく知っているクロウにとって、俺の今の行動は異常にしか映らないはずだ。

 尚も黙って動かずに空中に静止している俺を見て、クロウは少し悩んでいる様子を見せた。


「ふーん? なーるほどね! お前なりに責任取ろうって訳かー。お前の至らなさで起こった事態をすこーしでもやわらげるために、わざわざやってきたって訳ね。そーだねー。お前のせいでル・ルヴァオール、負けるはずの無い戦いに負けちゃいそうだもんねー。あの王国もー、王様とー、『伝説の魔法使い様』に絶大な期待を寄せていたもんねぇ? 見事、お前はそれを裏切っちゃったわけだけどー」

「……」

 いつもの言葉使いで、人を攻撃するのに最も適した言葉を選んでくる。いつものクロウの手口に抗うには、無言でいることが一番だった。


「……あーあ、はいはい。お前言い出したら止まんない性格はそのまんまなのね。わかったよもー。しょーがないなぁもー」

「引き受ける、ということでいいんだな?」

 クロウはこちらを見下すように微笑みながら、黙った。

 アルフェイリアさえ、アルフェイリアさえ治れば、今一番解決しておきたいことが解決する。奴の安全さえ保障しておけば、兵士の士気は、ビビがどうにかしなくとも何とかなるのだ。

 クロウの承諾は一応得たと見なしてよいだろうが、安心はできない。何しろ、今回に限っては俺の単なる我侭でしかないのだ。奴にどんな条件を突きつけられても、文句は言えまい。


「ただぁし、条件は二つねー」

 そらきた。分かりきってたことだが、覚悟をせねばなるまい。


「まずはー、はいこれ没収ね」

 そう言った奴の手には、いつの間にやら銀の十字架のアクセサリが握られていた。たとえ疲労しているといえども、俺から悟られずにものを奪い取ることができるのは、世界中を探してもこいつだけだろう。

 そのアクセサリは俺の切り札だ。それが無くては俺のアイデンティティのひとつである黒龍が失われてしまう。だが、背に腹は変えられまい。


「……いいだろう、もう一つは?」

「……んー、今更こう言っといて何だけどー、実は王様治すの、俺様じゃないんだよね」

「何!? あんたの他に誰がいやがる!! ……俺が何のためにここへわざわざやって来たと思ってるんだ」

 俺はクロウだからこそ、恥を忍び、受けると分かっている屈辱を覚悟して来たのに。そしてそれは、クロウ以外の俺以上の腕を持つ魔法使いの存在を認めることになってしまう。そして、今し方龍との契約の証を取られた意味も無くなってしまうではないか。


「知ってるでしょ? 俺様、人の話聞かない馬鹿、超嫌いなんだよね。俺様の提示する条件はぁ、これを俺様に譲る代わりにぃ、今から俺様の空間転移魔法でぇ、王様を治してくれる人の元まで運んであげるってことー。どうせ、お前、今の魔力じゃ空間転移の一つだってロクに使えねーべ? 俺様って優しー」

「……そいつなら、アルフェイリアの容態を確実に治せると?」

「できるんじゃねーの? で、承諾すんの、しないの、どっち?」

 認めたくはないが、これでもう一人の、強力な魔法使いの存在を確認する羽目になってしまった。もう、理解するしかあるまい。そして、受け入れるしかあるまい。俺はまだまだ鍛錬不足、勉強不足なのだ。上には上がいるということだ。

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  1. 2009年10月01日 00:02 |
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Successor Of Dragon  その55

おひさしぶり。師匠とーじょー
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5 二人の魔法使い

 熱波で髪がちりちりと焦げては、再生するということを繰り返している。息をするだけでも苦しい。訪れてみて改めて確認したが、ここはおよそ人の来るべき場所ではない。

 俺は活火山バノンの頂に立ち、火口を見下ろした。この山の全体が不自然にあちこち抉れているのは、昔俺が修行によって傷をつけた跡だ。バノンにとってはいい迷惑だったろうが、どうやら昔の俺は他者の迷惑を顧みることなどできない、修行一筋の愚か者であったようだ。今もその本質は変わっちゃいないが。

 火口の底、マグマが膨張した空気によってぽこぽこと音を立てるのを俺はしばらくの間ただ黙って聴いていた。まだ乱れている息とその音以外に耳に入るものはない、そう思っていた矢先だった。

 不意に俺の身体が火口の真ん中へと投げ出された。突然の衝撃。俺はとっさに浮遊魔法で身体を浮かせ、空中で静止させた。下方から押し寄せる熱波の直撃が苦しいが、今身に受けた衝撃に比べれば大したものではなかった。


「魔法組合長ともあろうお方が、今の攻撃を避けられないってどういうことぉー? 俺のしてきたことは無意味だった? んん?」

 俺はその不愉快な発言をした、衝撃を送ってきた主の方を向き、睨み付けた。俺の魔力感知の能力も告げていたが、それは俺の予想通りの、そして俺がこの活火山へ来た目的の人物だった。クロウ・ウィン・バット。俺の魔法の師匠でもある、俺の知る限り、この世のあらゆる生き物の頂点に立つ実力を誇る魔法使いだ。


「あーあ、すっかりぼろぼろじゃん。ださっ」

 まるで世紀の無い赤い眼、茶色の髪、赤のバンダナ。紺色のマント。相変わらず趣味の良いとはいえない格好だ。

 火口の淵に足を組んで座りながら、クロウは俺をまじまじと見据え、俺をわかりやすく小馬鹿にした。下から吹き上げる炎によって、いい塩梅にクロウを赤く照らす。こうして見ると、いやに様になるから困る。

 俺は火口付近で奴を……クロウを待っていた時、いかに体力を消耗していたといえど、決して油断はしていなかったはずであった。しっかりと意識の壁を保ち、こういった奇襲に耐えられるだけの準備をしていた。しかし、無意味であった。人が精一杯生み出した防御壁など、クロウにはまるで役に立たないということだ。改めて実力の差を思い知らされた。

 そう、俺がどんなに周りから大陸一、世界一の魔法使いだと賞賛を与えられても、素直に喜ばず、むしろ不愉快だと一蹴してきたのはこいつのせいなのだ。クロウの存在を知るものは一握りしかいない。故に俺をそう持ち上げてくれるのも、皮肉ではなく本心からのものである場合がほとんどであると分かってはいるのだが、納得はできなかった。俺がもし世界一の魔法使いであったのなら、こんな苦労はそもそもしていない。こいつの拷問のような修行という名の苦痛に耐える必要など初めからなかったのだ。

 そして奴は、セイとは違って本物の『悪魔』だった。そう、元は今と容姿がかけ離れていたかどうかは知らないが、こいつもまさしく人間であったのだろう。不老不死を得、永い時を超えておよそ人とは呼べない何かになってしまった。一応今の見てくれは人間らしいが、こいつの性格ときたら、俺のように浮世離れしているどころの騒ぎじゃない。今となっては、人間とは違う完全に別種の生き物だ。

 ……その理屈でいうと、俺はクロウと人間たちとの、中間的な、いや中途半端な存在であるのだろう。我ながら情けないが、まだまだ鍛錬が足りないということか。別にああいった性格になりたい訳ではないが。

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  1. 2009年10月01日 00:01 |
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